DSM-IVのように、従来の標準的な認知症の診断基準に示された項目を満たすようになった段階は決して早期とは言えなくなり、MCI段階での早期発見が注目されています。

DSM-IV*1のように、従来の標準的な認知症の診断基準に示された項目を満たすようになった段階は決して早期とは言えなくなり、MCI段階での早期発見が注目されています。

認知症と軽度認知障害(MCI)は共に病気ではなく、様々な原疾患からくる認知機能低下による症状です。


軽度認知障害 MCI

1.記憶障害の訴えが本人または家族から認められている
2.日常生活動作は正常
3.全般的認知機能は正常
4.年齢や教育レベルの影響のみでは説明できない記憶障害が存在する
5.認知症ではない
(Ref: Petersen RC et al. Arch Neurol 2001)


早期発見がキー

米国の報告ではアルツハイマー型認知症の場合、発症から診断までに平均で8-10年が経過しているとされています。

早期発見による早期の臨床的介入は高い予防、治療効果が期待され、その方が自立した状態でいられる期間を延ばすことも期待されます。


*1 DSM-IV:精神科医が患者の精神医学的問題を診断する際の指針を示すためにアメリカ精神医学会が定めたもので、世界保健機関による疾病及び関連保健問題の国際統計分類とともに、世界各国で用いられているガイドライン