運動器症候群:ロコモティブシンドロームの略です。ロコモは国民病です。変形性関節症と、骨粗鬆症に限っても、推計患者数は4700万人(男性2100万人、女性2600万人)とされています。ロコモはまさしく国民病といってよいでしょう。(吉村典子2009年)

運動器症候群:ロコモティブシンドロームの略です。

ロコモは国民病です。
変形性関節症と、骨粗鬆症に限っても、推計患者数は4700万人(男性2100万人、女性2600万人)とされています。ロコモはまさしく国民病といってよいでしょう。
(吉村典子2009年)

ロコモ;運動器症候群:ロコモティブ シンドローム(locomotive syndrome)とは「運動器の障害」により「要介護になる」リスクの高い状態になることです。
日本整形外科学会が、2007年(平成19年)に、新たに提唱しました。
「ロコモ」の提唱には、「人間は運動器に支えられて生きている。
運動器の健康には、医学的評価と対策が重要であるということを日々意識してほしい」というメッセージが込められています。




ロコモの原因
「運動器の障害」の原因には、大きく分けて、「運動器自体の疾患」と、「加齢による運動器機能不全」があります。

1)運動器自体の疾患(筋骨格運動器系)
加齢に伴う、様々な運動器疾患。たとえば変形性関節症、骨粗鬆症に伴う円背、易骨折性、変形性脊椎症、脊柱管狭窄症など。あるいは関節リウマチなどでは、痛み、関節可動域制限、筋力低下、麻痺、骨折、痙性などにより、バランス能力、体力、移動能力の低下をきたします。
2)加齢による運動器機能不全
加齢により、身体機能は衰えます。筋力低下、持久力低下、反応時間延長、運動速度の低下、巧緻性低下、深部感覚低下、バランス能力低下などがあげられます。「閉じこもり」などで、運動不足になると、これらの「筋力」や「バランス能力の低下」などと、あいまり、「運動機能の低下」が起こり、容易に転倒しやすくなります。